宗教と軍隊は極めて相性が良いと言われていますが本当でしょうか?
宗教と軍隊では真逆な全くの性質の違う別物のように見えますが、実は能々観察すると極めて類似する点が多々あることに気づかされます。
そこで今回は宗教と軍隊を比較しその類似性を検証してみること試しみようと思います。
先ずは宗教から。
宗教は教祖を頂点としてその存在は絶対であり、その組織は教祖の高弟と幹部信者、平信徒といったヒエラルキーで構成され、その指示・命令系統は上意下達、その教義(ドグマ)は神聖にして不可侵、疑問を持ってはならず黙々と妄信することを良しとする。もし、信者が組織に従わすに逆らうならば神罰(仏罰)が加えられ地獄へ堕とされる。しかも宗教はそれ自体で一つの国家を形成してしまう統治機構的要素を内包している。
さらに、宗教は教義(ドグマ)や信仰、人類救済のためには己が命をも棄て去るという殉教性をもち、通常の道徳律を超えた高度な価値観を持つ。
次に軍隊。
軍隊は将軍を頂点としてその存在は絶対であり、その組織は将校下士官兵のヒエラルキーで構成され、その指示・命令系統は上意下達、その規範(軍法)は神聖にして不可侵、疑問を持ってはならず黙々と従うことを良しとする。もし、将兵が組織に従わすに逆らうならば軍法会議で処罰され、場合によっては銃殺刑が待っている。しかも軍隊はそれ自体で国家の代替となりうる自己完結性を有し、一つの国家を形成してしまう統治機構的要素を内包している。
さらに、軍隊は国防、国民守護ためには己が命をも棄て去るという殉職性をもち、通常の道徳律を超えた高度な価値観を持つ。
こうして宗教と軍隊を比較すると異なる点は武装しいるか否かの違いであることが見えるだけでなく、実によく似た点を多々持つことが判ってきます。
確かに宗教と軍隊は相性が良いのでしょう。
内外の歴史を見ても宗教と軍隊は結びつきやすく、旧軍の日蓮信仰(日蓮主義)の侵透と極端な国家主義、オウム真理教の国家体制と武装化そして自衛隊への侵透工作、統一教会・勝教連の自衛隊侵透工作、キリスト教の十字軍、中東のイスラム過激派やイスラム国、その他諸諸。それに相性が良いのは宗教だけでなくイデオロギーも相性がいい、共産党の政治軍隊たる赤軍、ナチスの政治軍隊たるナチス親衛隊、日本赤軍、反日武装戦線、大地の牙その他諸諸。政教一致は必ず祭軍一致を齎し、結果として宗教軍隊化してしまうわけです。
民主的体制を良しとするなら政教一致は絶対に阻止しなければなりませんが、翻って現在の日本の政治状況はどうでしょう?
自公連立政権、自民党の統一汚染、これらは「危険信号」と見ていいかもしれません。
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