フランシス フクヤマは著書Trust: The Social Virtues and The Creation of Prosperity(邦題「信なくば立たず」)のなかで、 世界には高信頼社会と低信頼社会があるとし、アメリカ、日本、ドイツは前者に、中国、ロシア、フランス、東欧、イタリア南部などは後者に当てはまるとする。 高信頼社会(国家)では、国と家族の中間に大規模な企業、活動的なコミュニティ、私立総合大学といった直接国の影響が及ばない自立性の高い中間組織が存在し、 その中では各個人、集団間の信頼が自発的に生まれ、社会の健全性を保っている。 一方、低信頼社会ではそうした中間層がないため、国家権力が強すぎて人々の自主性を制限したり、 逆に家族主義が強まりすぎてマフィアのような血縁を核にする非合法組織が暗躍し出したりするとする。 彼の力点は当然高信頼社会の普及と存続におかれるが、その後の著書の中で彼は避けられない流れとして高信頼社会の崩壊を示唆している。 http://hanakuro.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_0624.htm...