若者向け文化の拙さ


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001 2019/12/06(金) 03:16:35 ID:eWO1Bjevlg
近ごろ若者や腐女子の間で大人気だという「鬼滅の刃」を、
知らずに批判するのもアレだし、一応俺も好きなチャンバラ劇だし
ということで漫画版で読んでみた。

これは確かに、女子供にはウケると思う。
キャラがみんな可愛くて、激情的な性格でアクション描写も過激。
少年ジャンプの新たな顔になるだけのエンターテイメント性が確かにあると思う。

一方で、剣術描写や鍛錬描写や刀剣の描き方はやはり拙い。
その辺の知識がない人間が見ればいかにも迫真じみてるだろうが、
付け焼き刃な知識をフィクションの外連味で誤魔化している所だらけ。

だいたい、漫画としての対象年齢では
鬼滅の刃<バガボンド≒シグルイ<鬼平犯科帳<柳生連也武芸帖
って所だろうが、剣術描写などの迫真度でもこの順序。

そして、この中で最も主人公が並み居る強敵をバッタバッタと
容赦なく斬り伏せているのが実は、作者も剣術家である柳生連也武芸帖。
本物の剣術のほうが初見相手には必勝となる秘技の宝庫だから、
幻想のフィクション以上に徹底的な勝ち抜き描写の材料にできる。

若者でも面白がれるような文化のほうが扇情的で安易に楽しめるが、
そのぶん内実が拙く、故に徹底的でもない。そこがやはり劣るところだ。

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002 2019/12/06(金) 03:30:07 ID:eWO1Bjevlg
剣術描写だけじゃなくて、鍛錬修行の描写も拙い。

この作品の作者は女らしいが、おそらくヨガもやっている。
ただ、そのへんのカルチャースクールでやってるような、ごく普通の洋風のヨガ。
この瞑想座位もその手の部類だし、◯◯の呼吸うんたらも似たようなのがいくらでもある。

もっと上位なすごいヨガもいくらでもあるんだかが、それを参考にしているような描写も
鬼滅の刃には一切出てこない。一方で、ヨガ業者ではなく剣術家であるとみ新蔵氏が
描いている柳生連也武芸帖などの作品にはしばしば、密教や修験道由来の行法として
本物の上級ヨガに類似するような描写が出てくる(これも実在の行法を描いてる)。

漫画のような創作表現の中ですら、モデルが上質で描写が手堅くなったり、
そこに至れなかったりする。ただ、前者のほうが後者よりも人気が出て売れるとは限らず、
女子供が主要な消費層なら後者のほうが爆売れしたりもする。そこに人気商売の限界をも見る。

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004 2019/12/06(金) 03:47:24 ID:eWO1Bjevlg
刀剣乱舞やらFGOやらに続いて、これがまた検索汚染の大元凶にもなりつつあるんだわ。

本物の刀剣や刀装具にも、かなり奇抜で面白いものがたくさんあるんだが、
SF創作の中でさらにそれが奇抜になるってんではなく、ただ単に拙くなる。
実用性を欠いた刀身や鍔の形状だからこそより目を引くし、
鋳物の安いイミテーションとして売り出すから巷に溢れかえりもする。
(近ごろのメルカリやヤフオクでは中華贋作とのいい勝負になってる)

女子供向けなんだからこれでもいいかと言えばな。
昔は15にもなれば本物の元服刀を差したし、武家なら女子も懐刀を差した。
対象年齢15歳以下にするのでなければ、昔より劣化したことになる。

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005 2019/12/06(金) 03:47:38 ID:uGImZVm0g6
今時の少年はもう読まないのに少年ジャンプ
とはこれいかに?
おっちゃん腐女ジャンプ

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006 2019/12/06(金) 04:05:50 ID:eWO1Bjevlg
まあ、本物の剣術と比べれば、
鬼滅どころかシグルイですらインチキだらけなのではある。

星流れや無明逆流れみたいな溜め技は、
簡単に間合いを詰められてカウンターを食らうので、実戦ではまず用いられない。
ただその分だけ動きが大きくて、小技の多い本物の剣術などより
いかにも仰々しくてすごそうに見えるから、
剣術なんかほとんど知らない大人にも人気だった。

大人でもそんなだから、迫真の文化なんてものが漫画以外でも顧みられることは少ない。
一方で、ファンタジーによる外連味まみれな女子供向けの文化のほうに
大人までもが食いついて社会現象になってしまったりする。

人気のある文化ほど拙く、ない文化ほど迫真。
マナーとかとはまた別の、一種の民度の低下が原因だと言える。

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007 2019/12/06(金) 05:53:54 ID:eWO1Bjevlg
こういうことも実際にできるってのが本物の剣術の凄さなんだけど、
作中(柳生連也武芸帖)ですら地味すぎてすぐ周囲には理解されなかったことになってる。

剣術やヨガの凄さとか、本物の刀剣の魅力とかってのは、
歳を重ねるごとに分かってくるものだし、身についても来るもの。
未熟な相手でも分かるようにってなると、どうしたって程度を下げざるを得なくなる。

刀なら、並外れた大太刀だとか派手な刃紋だとかのほうが分かりやすいだろうが、
適当な長さの直刃調の刀にこそ刀剣の精髄も極まるし、実用面でも最善となる。
ただその魅力に心を落ち着かせるとなると、最低でも中年は超えなければなるまい。
財力面だけでなく眼力の面においても、刀剣趣味は中高年まではモノになることがない。

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