将来という不可識な事柄に対する不安除去に、人はシステムへの過剰コミットをしてしまう。
京大医学部からアメリカの脳外科医になったイチロウさん曰く、
「高学歴」なのに「低収入」になってしまう人の原因は何ですか?
との問いに対して、
システムを盲信する馬鹿だからです。つまりシステムの奴隷です。そういった人間は必ず搾取される。システムを全く信じないごくわずかな本当の意味で「頭の良い人」たちによって。
私の20年ぐらい前がまさにそうでした。「高学歴だけど低収入」ロサンゼルスでポスドクをしていて年収400万ぐらいだった。4年続きました。その後も平均年収より少し高いぐらいだった。物価の高いロサンゼルスで生きて行きのは大変だった。双子も生まれたし。
まず中学高校の頃、偏差値というゴミコンセプトを信じ切ってしまった。「受験戦争」と呼ばれる牧歌的なアホ競走に猛進した。一番偏差値が高いという理由だけで東大の医学部を目指した。たまたまもう一つ受けられるシステムになったが故に浪人することなく京都大学医学部に入った。
偏差値だけをみて。
同学年で「トップ」の300人になったんだから、当然経済的にも爆発的に成功するはずだと、当時の人間のクズは牧歌的に信じていた。18から24までほとんど勉強もせず自らの鍛錬もせず、ただただ無為に過ごした。
仕事を始めて少しお金はできたけど、小金持と呼ぶこともできない嗤う程度。仕事がめちゃくちゃ忙しかったから使う暇がなくて少したまっただけ。日本のほとんどの勤務医ってそうですよね。システムの奴隷。
なので俺は若手には(子供たちにも)「今見える景色の向こうを見ろ」といつも言っています。今見える景色の先に何が広がるか、現在言われていること(特に年寄りから)に拘泥されたら負け。奴隷になるだけ。現在にオーバーフィットしたら必ず滅びる。恐竜のように。年寄りたちのように。死臭が漂う。
何も信じるな。自分の勘だけで生きていけ、独りで。騙されんな。
個人ならば、まあ、どうでもいい。同調圧力と、盲信で集団が突き進むと、破滅的だ。
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