小泉改革で中流層が損なわれ、アベノミクスで所得格差がより一層拡大するにつれて、
東京の高層ビルの数も格段に倍増していった。耐震性の問題で海外ほど超高層な
ものは少ないが、それでも上級国民と下層民がうっかり鉢合わせするような
ことが極力ないようにする隔離目的の障壁としては十分な役割を果たしている。
そんなものが必要になってるのも、日本人が昔以上に臆病かつ無礼になったからである。
人の上に立つ者なら率先して責任を負い、襲撃を恐れるどころか、引責自殺すらも
辞さないぐらいの勇気を持って仕事に励む。下の立場にある者もそのような上士の
心意気を重んじて、接見する場合には平身低頭の礼節も欠かさないようにする。
そんな時代には上下の仕切りも障子一枚で済んでたのが、そうもいかなくなった結果。
一流企業だけが入る高層ビルのような実質的シェルターに引きこもることで、
上級の我田引水もより捗るし、下級も上級への怒りや恨みで礼節どころではなくなる。
霞が関ビル竣工の頃にはすでに始まっていた、悪循環の黄金比だといえる。
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